結婚して家を出ていた場合(今は昔に比べれば娘夫婦が同居する家は多くなっていると思いますが、
まだまだ全体の中では低いですよね)、特に嫁ぎ先が遠方ならば、たまの里帰りではおばあちゃんが手厚く歓迎してくれることも多いでしょう。
里帰り出産ともなれば、それこそ真綿でくるまれるような大切な扱いになるかもしれませんね(実際にはかわいいまだ見ぬ孫のために、散歩や食生活について口を挟まれる可能性も否定できませんが)。
里帰り出産はお母さんにとって非常に助かるものですが、
書類上の手続きがどのようなものなのか漠然と不安を持ったりはしていませんか?
出生届などはどうすればいいのか、調べて安心しておきましょう。
里帰り出産とは?
里帰り出産とは、実家に帰省して出産することです。
実家近辺の産院で検診などを受ける必要があるので、
出産直前ではなく32週から34週までには帰省するのが一般的です(産院から何週まで来てほしいというのは指定があると思います)。
産後の母体の回復と、距離などで生まれたばかりの赤ちゃんの移動を憂慮した場合、
生後2か月くらい実家にいる場合もありますので、
その場合は3か月くらい実家に面倒を見てもらうことになるでしょう。
出生届の手続きと必要書類を教えて
出生届は赤ちゃんを両親(もしくはお母さん)の戸籍に入れる手続きです。
生まれてから14日間の間に提出しないと、過料などの金銭罰を与えられる場合があります。
(なので、名前は男女どちらのものも候補を準備しておいたほうがよいでしょう。14日間は油断しているとあっという間に過ぎるものです)
提出先はどこでも構いませんし、
24時間365日受付はしますので里帰り先でも提出は可能です。
必要なものは、
- 出生届と出生証明書(一体になっています。右側を医師が記入します)、
- 届出人の印鑑(シャチハタ不可、訂正・修正の時に必要なため出生届に使ったものがいいです)、
- 母子健康手帳(役所から出生済み証明を押印してもらいます。時間外提出ですと押してもらえないので再度足を運ぶことになります)
です。
児童手当はもらえる?
里帰り出産をしていると非常に面倒なのは書類の手続き関係でしょう。
出生届はどこでも提出が可能なのですが、
児童手当は親が住んでいる地域の役所でしか提出できないからです。
里帰り先で出生届を出した場合、それを親の住んでいる地域の役所が受理するまで、
お父さんが役所に行っても児童手当の手続きはできません。
手続きにどれくらいの時間がかかるのか、事前に確認したほうがよいでしょう。
基本的に生後14日間に提出するものですが、里帰り出産を終えてからでも書類の提出は可能です。
ですがその場合、さかのぼって給付されることはありませんので、もらえる総額は減ってしまうことになります。
母子手帳と住民票の扱い方、注意点
母子手帳は住民票がある地域で交付してもらうことになります。
里帰り出産の場合、
受診票が使えなくなり、自分で検診費用などを全額負担することになります。
ですが、そこでお母さんの住民票を移動させるのはあまり勧められる手段ではありません。
使えなかった受診券は、
出産後一年以内なら還付手続きができますので、
煩雑な手続きに追われるよりは一度の還付手続きのほうが手間をかけずにすみます。
また、児童手当の手続きに母子手帳が必要なので、
ご主人に手続きをお願いする場合に送付することになると思いますが、
検診などで母子手帳を使う機会がないか確認してからのほうがよいでしょう。
それと、赤ちゃんの住民登録は期限がないので里帰り出産後に登録しても構わないのですが、
予防接種の助成や小児医療補助などは手続き後でないと助成されません。
予防接種の種類によっては早めにしたほうがよいものもあるので、
住民登録は早めにしておくようにしましょう。
その場合は、児童手当と一緒にご主人にしてもらうと一度ですみますが、必要な書類はよく確認して下さい。
コチラの動画も参考になります↓
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まとめ
出産は、母体に大きなダメージを与えます。
床上げまでの3週間は本当に赤ちゃんに母乳(ミルク)をあげることしかできず、ほとんど寝ています。
さぼっているのではなく、実際に身体が使えないのです。
ですから、家事をやってもらえて、第2子以降の場合は上の子の面倒も見てくれるおばあちゃんがいる場合、
里帰り出産が選択肢に入ってくるのも当然だと思います。
ですが、忘れてはいけないのは実家近くに里帰り出産を受け入れてくれる産院があるかを調べること。
そして何より、ご主人との話し合いです。
お母さんは実家で助かるのは確かですが、3か月近くも家を空けることになります。
ご主人はどのように思っているのか、2人でまずは床上げまでやっていける手段はないのか、
また里帰り出産をする場合、諸手続きをするためにどのように連携をとるべきか事前に話し合いをしておくべきでしょう。
子どもが独り立ちするまで、一緒に育てていくのはご主人ですからね。